プロパー融資とは

プロパー融資が行われる会社、銀行がリスクをとって貸出を行っていますので、企業に一定のお墨付きを与えていると言えます。プロパー融資を見ると、銀行は財務体質のよい中小企業を、シャープよりも信頼していることが分かりますね。

(1)融資の種類が多い

プロパー融資の特徴は、船舶ファイナンスやシンジゲートローンなど、融資の金額が巨額になることや様々な種類があることです。プロパー融資は、大企業から中小企業まで実行されていますが、銀行が保証協会の保証などをつけずにリスクをとっている融資のことを言います。
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(2)プロパー融資の内容

  1. マル保融資 責任共有制度になっても一般的にプロパー融資と言わない
  2. 銀行融資に100%の担保 プロパー融資と言う
プロパー融資の対極の一つとしてマル保融資がありますが、マル保融資のメリットで責任共有制度について少し触れました。 プロパー融資の定義を、銀行がリスクを負う融資とした場合、責任共有制度は20%のリスクを銀行が負うので当てはまるように感じる方がいると思います。

銀行融資に100%の担保があれば、銀行のプロパー融資なのか疑問を抱く方もいると思います。上記を考えると、プロパー融資とは、銀行融資のうち信用保証協会などの保証がなく、定型化されてない融資であり、銀行の審査が必要であると考えるべきかもしれないですね。

(3)融資の種類

  1. プロパー融資
  2. 銀行の定型融資
  3. 各種制度融資
  4. 保証協会などの保証がついた融資
プロパー融資以外にある融資の種類を簡単に考えると、上記のようになるのではないでしょうか。銀行融資の中でも、プロパー融資は時間がかかる事や、担保が必要とされると言われる理由について考えてみましょう。

(4)銀行のプロパー融資はリスクが高い

  1. 倒産すると銀行融資は不良債権になる
  2. 業績が悪化すると銀行融資は不良債権になる
  3. 総合的に判断して適切な金利や担保を求める
銀行のプロパー融資はリスクが高いと言われますが、企業の格付が破綻懸念先に低下したり倒産すると不良債権となり、多額の貸倒引当金が必要になります。

銀行融資の場合、破綻懸念先の融資で60%前後、破綻先や実質破綻先の融資で100%の貸倒引当金が必要になります。

(5)プロパー融資に失敗すると銀行は倒産する

バブル崩壊で融資先の格付悪化が多発しましたが、強制的に貸倒損失を計上する必要があるので、銀行の自己資本が大きく目減りします。

銀行は国内営業を行う場合と、海外営業を行う場合に預金者保護のために、一定以上の自己資本比率であることが求められます。銀行がプロパー融資に失敗して、経営が悪化して信用を失うと倒産することになります。

(6)プロパー融資の信用力

プロパー融資は、銀行が企業の将来性や財務状況を判断した上で、貸出を行っています。銀行のプロパー融資がある企業は、一定の信用力があることを、銀行が認めたということができます。
  1. 大企業 無担保のプロパー融資を受けることが比較的容易
  2. 大企業のプロパー融資 シャープは、不動産担保をすべて供与しており財務体質の悪化が分かる
  3. 中小企業 プロパー融資を受けることが困難
  4. 中小企業のプロパー融資 財務体質のよい中小企業は無担保でプロパー融資を受けている
株式市場に上場するような大企業であれば、企業規模も一定規模であり、財務状態も健全な企業が多いので、多額のプロパー融資を比較的容易に受けています。中小企業は、プロパー融資を受けることは困難ですが、中小企業の社長は優秀ですので、難関を潜り抜けている企業が多数ありますね。

(7)大企業と中小企業のプロパー融資を比較

  1. プロパー融資の担保は業績などに影響される
  2. 大企業のプロパー融資でも担保が必要なときがある
  3. 中小企業のプロパー融資は担保が不要なときもある
大企業の中でも、シャープは2012年のプロパー融資を担保なしに受けることができませんでした。財務体質が良好な中小企業は、プロパー融資を無担保で受けていますので、銀行がシャープよりも中小企業を信頼している事例が存在しているということですね。

プロパー融資は、銀行融資の格付が重要になりますので、シャープのように財務の悪化している大企業よりも、財務状況のよい中小企業のほうが優良融資先となります。
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