財閥の融資

三菱や三井住友など、旧財閥系の中核会社には、三大メガバンクがあります。経営危機のときには、親密取引先への融資を優先するために、貸し剥がによるメイン寄せが発生するときがあります。

(1)財閥系は相互に融資をしてきた

  1. メガバンクは旧財閥系企業のメインバンクをしている
  2. メガバンクは他財閥系企業にも一定金額を融資している
  3. メガバンクは系列企業でも与信リスクを1行に固めすぎない
メガバンクは、3つの金融グループに再編されており、大手企業のメインバンクを寡占化しています。三菱東京UFJ銀行は、三菱グループのメインバンクになっているだけでなく、三和銀行や東海銀行の取引を通じて関西や東海地方でも影響力があります。

三井住友銀行は、三井グループや住友グループのメインバンクになっており、トヨタやパナソニックなど単独では取引できなかった企業とも取引関係を構築しています。みずほ銀行は、安田財閥系列などを中心に広い取引関係があるため、上場企業のメインバンクとしては最大と言われています。

旧財閥系企業は、メインバンクが企業グループの融資取引を独占しているように思われていますが、みずほ銀行や三井住友銀行も三菱グループに貸出をしています。メガバンクは、融資による与信リスクを高めすぎないようにするために、融資比率をコントロールしてリスクヘッジをしていますね。
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(2)企業グループのメリット

  1. 資本関係や人的関係がある
  2. 融資による資金調達が安定する
  3. 経済危機のときに融資を受けられる
財閥解体は、企業グループの関係を弱くしたと言われていますが、戦後も資本関係や人的関係がある程度残っています。銀行は、融資による経営のモニタリングだけでなく、出向や転籍により社内情報を入手しやすくなります。

旧財閥系企業は、東証一部上場の日本を代表する企業も多いですが、銀行融資により資金繰りを安定させることができます。証券市場は、株式市場や社債市場などから資金調達できるため、銀行不要論のようなものが言われる時代もありました。

非財閥系企業の中には、銀行に100%の資金調達を依存しなくても良いため、銀行取引とが希薄になった会社も少なくないでしょう。リーマンショックのような経済危機が発生すれば、旧財閥系の企業グループは、経済合理性で考えれば優先的に融資を受けられることになりますね。

(3)メイン寄せは経営危機のときにおこる

  1. 銀行に融資余力がなくなる
  2. 銀行が取引先の融資を圧縮
  3. メガバンクは親密取引先企業に優先的に融資
  4. 大手銀行との関係が薄い会社は資金繰り破綻のリスクが高い
融資先が経営悪化したときに、メインバンクは経営再建を主導すると思われていますが、必ずしもそうとは限りません。リーマンショックのような経営危機は、自己資本規制を直撃することになるため、銀行は融資残高を中心とした資産圧縮を行います。

メガバンクは、リーマンショックのときに親密取引先に融資を優先して、それ以外の大手企業からは融資を回収しています。メガバンクは、親密取引先が貸し剥がしされた融資を肩代わりしており、銀行同士で同じようなことが発生しました。

銀行が、親密取引先が経営悪化したときに融資をするのは、既存融資を回収できなくなるリスクを避ける経済合理性もあります。企業は、リーマンショックのような経営危機のときに突然融資を申込んだとしても、親密な関係を築けていなければ融資を拒否されるということですね。
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