(1)デリバティブ取引
- デリバティブ預金
- メタルデリバティブ
- オイルデリバティブ
- 為替のデリバティブ
大手銀行や証券会社は、デリバティブ取引による巨額損失を発生させており、リーマンショックやAIG経営危機により世界が混乱しています。2016年は、ドイツ銀行の信用不安が発生しており、デリバティブ取引の不透明さにより株価暴落の原因になりました。
企業は、デリバティブを使うことによりリスク回避ができるため、金属や石油などの価格リスクを回避するために活用しています。為替デリバティブは、輸出入取引の為替レート変動リスク回避のために使われていますが、会社が倒産するきかっけにもなっていることがありますね。
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(2)与信取引の種類
- 融資
- 立替
- 信用状
- 為替予約
- デリバティブ
デリバティブは、与信行為の一つとして位置づけられているため、経営状況が悪化すれば取引できなくなります。銀行取引を考えるときに、融資やデリバティブなど一連の与信行為は、全てが結びついていることを理解することが重要と言うことですね。
銀行は、デリバティブ取引による手数料収入が大きいため、利益を得られるような取引をおすすめるすことがよくあります。デリバティブは、オーダーメイドの商品設計を行っているため、リスクの高い取引にすれば数十億円から数百億円の損失が突然発生することもありますね。
(3)通貨オプションの与信金額
- 金額が大きい
- 金利差が大きい
- 与信期間が長い
輸入の通貨オプションは、日米の金利差を利用することができるため、ドル買いの通貨オプションは期間が先のものほど有利な為替レートになりやすいです。輸入取引は、円安になれば輸入コストが上昇するため、与信期間が5年を超えるようなデリバティブ契約を締結することもありました。
デリバティブの与信金額は、取引金額が大きいだけでなく、与信期間が長くなれば与信金額は膨らむことになります。中小企業は、大企業よりも財務基盤が貧弱な会社が多いため、長期の通貨オプションによるリスクにより貸し剥がしが発生しましたね。
(4)通貨オプションの変則取引
- レシオによる金額の増加
- ギャップによる不利な為替レート
- 為替レートの急変動が発生すれば巨額の損失発生
通貨オプションのレシオは、トリガー価格になれば通貨取引の金額が2倍や3倍になるため、トリガー価格を超えて円安や円高になれば損失が急拡大します。通貨オプションのギャップは、トリガー価格になればドルやユーロを売買する価格が変わるため、この取引も損失拡大のリスクがあります。
トリガー価格は、レシオやギャップによるリスクを高めたデリバティブ契約についており、この価格に到達すれば非常に不利な条件になることをまとめました。リーマンショックは、為替レートが短期間で急激に変動したため、トリガー価格に到達した会社の与信金額が急激に増加しました。
(5)為替変動により融資回収
- 銀行が通貨オプションを営業
- 中小企業は融資取引があるため断りにくい
- 為替の急激な変動により巨額のデリバティブ損失発生
- 与信金額増加と財務悪化により融資回収を銀行が行う
外資系証券会社は、巨額の利益を社員にボーナスで支払ってきましたが、通貨オプションであれば長期のリスクが高い商品を営業してきたということですね。リーマンショック後に、大手企業から中小企業まで巨額のデリバティブ損失を発生させており、大学や宗教法人も運用に失敗しています。
融資取引があれば、デリバティブ損失の発生により企業の財務が悪化するため、格付けが大幅に悪化する企業が続出してました。デリバティブは、リスクを抑制することを目的にしていますが、相場の急変動により融資回収に繋がることも続出して社会問題化しています。 スポンサードリンク
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