(1)銀行融資の特徴
銀行融資の特徴は、融資の性質によって資金使途や金利が大きく異なる点です。銀行借入を検討されている方は、融資金利が低いことを望まれている方が多いのではないでしょうか。銀行融資の特徴を考えると、融資金利の高い地域と低い地域が存在しますが、その理由について東京と地方の資金需要について簡単にまとめます。アベノミクスは、銀行の金余りによって融資を受けやすくなっているため、資金が余れば借入をしやすくなるのが現状ですね。
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(2)取引先の成長と融資先の変更
銀行の融資競争が指摘されていますが、地方銀行の国債保有残高が増加していることを考えても、貸出先が見つけられないことが分かります。地方銀行が融資競争に巻き込まれている理由について、簡単に見てみましょう。- 大企業が本社を東京移転
- 企業の成長により銀行融資をメガバンクに切り替え
- 優良取引先の融資返済が加速
- 地方銀行が県境を越えて進出
地方銀行の融資先の中には優良取引先がありますが、銀行融資に依存する必要がなくなりますので、融資返済を進めています。地方の中小企業や中堅企業の財務状況を見ると、競争力の高い企業は融資の完済で無借金企業になっています。
(3)融資の貸出金利が低下
日本はバブル崩壊後、政策金利が低下しましたが、それに伴って預金金利と融資金利も下落しています。安定的に収益をあげている優良企業にとって、融資金利が下落すれば、融資返済のペースが加速することになります。- メガバンク グループ企業の証券会社で、融資以外にも社債の提案など可能
- 地方銀行 グループ企業に証券会社がないため、融資以外の提案が困難
(4)地方銀行の融資競争
地方銀行は、大企業の東京移転や優良企業の無借金化が進んでいますが、県境を越えた支店の進出により融資競争が激化しています。- 地元の大企業が東京本社に移転
- 優良企業の無借金化により融資返済
- 他県の地方銀行が進出して融資競争が激化
(5)東京の融資金利が高い理由
地方銀行の融資金利が低い理由について説明しましたが、日本で最も資金需要が旺盛な地域が東京です。- 大企業の本社が集中
- 駅前を中心にオフィス再開発が活発
- マンションの値上がりや建設
- 人口が日本最大の地域
- 融資の資金需要がある
銀行融資や社債による資金調達を大胆に行い、株主利益の最大化と企業成長を両立している代表的な大企業の一つが、ソフトバンクですね。ソフトバンクは、スプリント買収資金を銀行融資によって調達していますが、新株発行をしないことにより株主利益を最大化しています。
(6)メガバンクと地方銀行の違い
- 地方銀行は地元支店が多い
- 地方銀行は中小企業が取引先
- メガバンクは首都圏や海外支店が多い
- メガバンクは大企業のメインバンクになっている
日本に地域間で融資金利の低い地域と高い地域が存在する背景として、銀行間の融資競争があることは、金融業界を理解するうえで重要になりますね。銀行融資の格付に続く。 スポンサードリンク
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